#34 血液型 標準生理学まとめ
キーワード
1、血液型って何が違うの?
2、Rh式血液型って重要?
3、輸血では何に注意?
4、MHC、HLAとは?
1、血液型って何が違うの?
ABO式血液型では赤血球表面の抗原、血漿中の抗体が違います。
例えばA型の血液にAB型の血漿を注入すると、AB型の血漿内にあった抗体がA型の赤血球と反応します。
しかし、A型の血液にAB型の赤血球のみを注入すると、反応しません。
このため、血液型を調べる際には、おもて試験とうら試験を行い、抗原と抗体の両方を調べます。
この違いを作るA抗原、B抗原はなにがちがうのでしょう。
抗原は糖脂質や糖たんぱく質末端の糖鎖によって決まります。
A型ではA転移酵素が発現しており、糖鎖のH抗原にN-アセチルガラクトサミンをつけて、A抗原ができます。
B型ではB転移酵素が発現しており、糖鎖のH抗原にガラクトースをつけて、B抗原ができます。
ちなみにO型は転移酵素がなく、H抗原のままです。
A抗体、B抗体は自然にできますが、例えばA型ではA抗原は仲間だから、A抗体はいらないな(´・ω・)、となり、B抗体だけができます。
2、Rh式血液型って重要?
Rh抗原には、D抗原とCおよびE抗原が存在しています。
Rh陽性のひとはRh(D)とRh(CE)をもち、Rh陰性の人はRh(CE)しかもっていません。
つまりDの名を継ぐものと継がないもので分かれるのか...
海賊王におれはなる!(/・ω・)/
日本人の99.5%は陽性です。Σ( ̄ロ ̄lll)
妊娠の時にこの違いは重要です。
3、輸血では何に注意?
輸血には全血輸血と赤血球だけ、血小板だけ、などの成分輸血があります。
血液型を間違うと、抗原と抗体が反応して、死に至る可能性のある血管内溶血を引き起こします。
これを防ぐために、おもて試験、うら試験のように、提供側と受容側の赤血球と血漿をそれぞれ反応させる主試験、副試験を行います。(交差適合試験)
MHC、HLAとは?
MHCとは、主要組織適合遺伝子複合体といい、免許証みたいなものです。
はい、そこの君、免許証出して下さい、と言われ、違う免許出すと、異物とみなされ即逮捕されます。
正しいMHCを出すと、ここのの住人だとわかり、スルーされます。
MHCを特に人では、HLA(ヒト白血球抗原)と言います。
臓器移植で重要になります。
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