#32 免疫反応と炎症
キーワード
1、免疫が強すぎると食べ物ものどを通らない?
2、自然免疫
3、獲得免疫
4、B細胞
5、T細胞
1、免疫が強すぎると食べ物ものどを通らない?
免疫とは非自己な成分に反応して、感染などを防ぐ。
でも、強すぎると、自己成分に向かって突撃してくる。Σ(゚∀゚ノ)ノキャー
これは生体にとって不都合なアレルギー反応や自己免疫疾患を引き起こすから、自己成分や食物成分には知らんもんねー、と免疫寛容している。♪~(´ε` )
2、自然免疫
非自己な奴が現れたら、まず、臨戦態勢にあった食細胞や補体やらがはたらく。それが自然免疫。
病原体は動物細胞には見られない病原体関連分子パターン(PAMP)をもっている。
免疫細胞は悪い子はいねがー、とパターン認識受容体(PRR)を使って感知する。👹
さて、そんななまはげたち、いえ、食細胞をご紹介しよう。
エントリーNo1 マクロファージ
あらゆる組織に分布して、病原体と最初に出会う。
発見すると、炎症サイトカイン、ケモカイン、化学メディエーターをお分泌し、炎症の4徴候(発熱、疼痛、発赤、腫脹)を引き起こす。
この炎症反応は、傷ついた組織を修復し、相手を追い詰め、援軍を呼ぶ働きがある。
えんぐーーん
エントリーNo2 好中球
はい、お呼びでしょうか。
マクロファージの招集に駆け付け、排除に当たる。
死骸は膿となり、寿命は短い。
あー、健気。( ;∀;)
エントリーNo3 樹状細胞
樹状細胞もマクロファージと同様に病原体を捕食するが、捕食した後、そいつをリンパ組織まで運んで、T細胞にチクる。
エントリーNo4 ナチュラルキラー細胞
大型顆粒リンパ球と言われ、細胞障害活性を持つ。インターフェロンγなどのサイトカインを産生する。
エントリーNo5 補体
膜侵襲複合体を形成して、病原体の細胞膜に穴をあける殺菌作用や、食細胞の腹を空かせるオプソニン作用がある。
血漿タンパク質で、誤った輸血の際に活性化する。
3、獲得免疫
自然免疫が対処した後、少し遅れてその病原体にあった対策をとる。
おもにB細胞、T細胞がある。
4、B細胞
B細胞は免疫グロブリンを受容体として持ち、ヘルパーT細胞から抗原を認識すると抗体を産生し、抗原を無力化します。
一部は保存されてあとで同じ抗原が来た時に、あいつはあの時の...、と思い出し、素早く対処できます。
5、T細胞
T細胞は樹状細胞を主とする抗原提示細胞から、主要組織適合遺伝子複合体というMHC分子を読み取ります。
MHC分子はクラスⅠとクラスⅡの二種類があり、前者を読み取ると、CD8を発現し、キラーT細胞となる。ヽ(`Д´)ノ細胞破壊するぜー
後者を読み取るとCD4を発現し、ヘルパーT細胞となる。
ヘルパーT細胞はさらに細胞性免疫を促進するインターフェロンγを産生するTh1細胞と体液性免疫(B細胞を活性化する)を促進するインターロイキン4を産生するTh2細胞に分類される。
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#34 血液型 標準生理学まとめ
キーワード
1、血液型って何が違うの?
2、Rh式血液型って重要?
3、輸血では何に注意?
4、MHC、HLAとは?
1、血液型って何が違うの?
ABO式血液型では赤血球表面の抗原、血漿中の抗体が違います。
例えばA型の血液にAB型の血漿を注入すると、AB型の血漿内にあった抗体がA型の赤血球と反応します。
しかし、A型の血液にAB型の赤血球のみを注入すると、反応しません。
このため、血液型を調べる際には、おもて試験とうら試験を行い、抗原と抗体の両方を調べます。
この違いを作るA抗原、B抗原はなにがちがうのでしょう。
抗原は糖脂質や糖たんぱく質末端の糖鎖によって決まります。
A型ではA転移酵素が発現しており、糖鎖のH抗原にN-アセチルガラクトサミンをつけて、A抗原ができます。
B型ではB転移酵素が発現しており、糖鎖のH抗原にガラクトースをつけて、B抗原ができます。
ちなみにO型は転移酵素がなく、H抗原のままです。
A抗体、B抗体は自然にできますが、例えばA型ではA抗原は仲間だから、A抗体はいらないな(´・ω・)、となり、B抗体だけができます。
2、Rh式血液型って重要?
Rh抗原には、D抗原とCおよびE抗原が存在しています。
Rh陽性のひとはRh(D)とRh(CE)をもち、Rh陰性の人はRh(CE)しかもっていません。
つまりDの名を継ぐものと継がないもので分かれるのか...
海賊王におれはなる!(/・ω・)/
日本人の99.5%は陽性です。Σ( ̄ロ ̄lll)
妊娠の時にこの違いは重要です。
3、輸血では何に注意?
輸血には全血輸血と赤血球だけ、血小板だけ、などの成分輸血があります。
血液型を間違うと、抗原と抗体が反応して、死に至る可能性のある血管内溶血を引き起こします。
これを防ぐために、おもて試験、うら試験のように、提供側と受容側の赤血球と血漿をそれぞれ反応させる主試験、副試験を行います。(交差適合試験)
MHC、HLAとは?
MHCとは、主要組織適合遺伝子複合体といい、免許証みたいなものです。
はい、そこの君、免許証出して下さい、と言われ、違う免許出すと、異物とみなされ即逮捕されます。
正しいMHCを出すと、ここのの住人だとわかり、スルーされます。
MHCを特に人では、HLA(ヒト白血球抗原)と言います。
臓器移植で重要になります。
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#28 血液細胞の産生 標準生理学まとめ
キーワード
1、始まりは造血幹細胞
2、造血幹細胞は2派に別れる
3、そして、造血前駆細胞
4、造血因子が補助します
1、始まりは造血幹細胞
血液の中には赤血球、白血球、血小板などの細胞成分があるけど毎日たくさんお亡くなりになっています。
すると、新たな細胞も生まれるわけです。そのもととなるのが造血幹細胞です。
造血幹細胞は多分化能、自己複製能をもっており、まさにメタモン( ゚ ρ ゚ )
産まれて5週間ごろに、AGM(大動脈ー生殖隆起ー中腎)領域で発生し、肝臓に移動、産まれて4か月ごろには骨髄で造血が開始します。
このような造血に適した環境を造血微小環境と呼びます。
2、造血幹細胞は2派に別れる
造血幹細胞のうちは将来何になりたいかは決まってませんが、漠然と決める日がやってきます。
理系?文系?
一つ目は骨髄系幹細胞で赤血球、好中球、好酸球、好中球、好塩基球、単球、リンパ球の前駆細胞に分化します。
二つ目はリンパ系幹細胞でT、B、NK細胞の前駆細胞に分化します。
3、そして、造血前駆細胞
漠然と進路を決めた後は、造血前駆細胞となり、自分の将来を確定させます。
ぱっと見、違いは分かりませんが...
主な進路を上げると、
骨髄系幹細胞→赤芽球バースト形成細胞→赤芽球コロニー形成細胞→前赤芽球→赤血球
骨髄系幹細胞→顆粒球/マクロファージコロニー形成細胞→骨髄芽球→好中球
骨髄系幹細胞→巨核球コロニー形成細胞→巨核芽球→巨核球→血小板
以上があげられます。
なりたい職業に就くのは大変だ。(;´・ω・)
4、造血因子が補助します
さて、進路を決めるにあたって、コンサルタントが必要です。
赤血球にはエリスロポエチン、好中球には顆粒球コロニー刺激因子、血小板にはトロンボポエチンという専門家がいます。
頼もしー( ´∀` )
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#27 血液の組成と性状 標準生理学まとめ
キーワード
1、血液の中身とは
2、血漿と血清の違いってぶっちゃけ何
3、血液の性状とは
4、粘性
5、比重
6、ヘマトクリット
7、血液量
1、血液の中身とは
血液採取します、放置します。
すると、大まかに上下二つの部分に分かれます。
上の部分は液体である血清、下の部分は形ある血球となります。
血球にはおなじみの赤血球、白血球、血小板がいます。
2、血漿と血清の違いってぶっちゃけ何
上では血液を放置しましたが、血液に抗凝固剤を入れてオリャーと、ぶん回すと。血漿と血球成分に分かれます。
血漿と血清の違いはフィブリノゲンがあるかないかで分かります。
まとめると、
放置→血清→フィブリノゲンあり
やったね(^○^)
ちなみに血漿中のたんぱく質にはアルブミンとグロブリンなどがいます。
3、血液の性状とは
4から8で説明しまーす。ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
4、粘性
粘性とはねばる性質です。
こいつしぶてー、ではなくドロドロのことです。
血液の流れる量は、血液サラサラで、血管が短く、太く、入り口と出口の圧力の差が大きいほど、ドバドバ流れます。
これを式であらわすと
3、
こんな感じになります。これをハーゲン・ポアズイユの式と言います。
これを使えば粘度が調べられます。
ゆっくり混ぜると赤血球が集合してドロドロに、早く混ぜると変形してサラサラになります。不思議ー( ゚д゚)
血液粘度の測定法は、細い管に通すオストワルド粘度計、グルグル回転させる円錐ー平板回転粘度計、回転二十円筒粘度計があります。
5、比重
血漿はタンパク質が含まれているから、水より重いよねー。
まして血液とか、ヘモグロビンも入っているし、もっと重いよねーww。
というノリ。
測定法は小刻みに比重の違う硫酸銅溶液を用意し、その中に、血液をチョンチョン入れていき、どこで釣り合うか調べる。
6、ヘマトクリット
おいしいいの?
いいえ、血液中に占める赤血球の割合です。
上でやった抗凝固剤入れてのぶん回しによって赤血球と血漿で分かれます。
そこで容積を比べて出来上がりです。
静脈ヘマトクリット(%)=測定値(%)×0.96
大体、男性は45%女性は40%くらいです。
赤血球って結構多いんですねー。(´・∀・`)ヘー
他にも、体ヘマトクリット(静脈ヘマトクリット×0.87)、毛細血管ヘマトクリットなどがあります。
7、血液量
ある池から30匹魚を捕まえました。目印をつけて、また戻しました。後日20匹つると、そのうち5匹に目印がついていました。さー、この池に魚は何匹いるでしょう。
なぜこんな問題を出したかだって。
それは、血液量もおなじようにして、分かるからなんだ。
血漿アルブミンと色素Evans Blueを結合させて、血漿量が分かる。
2つを足して
で血液量が分かる。すごーい。
Answer 120匹
文字通りです。
完
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
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#33血小板と凝固機能 標準生理学まとめ
#33血小板と凝固機能
キーワード
1、ザックリと止血凝固のメカニズムとは
2、血小板とは何ぞや
3、血液凝集(一次止血)とは
4、血液凝固(二次止血)とは
5、凝固因子とは
6、血液凝集凝固の制御
7、線溶とは
1、ザックリと止血凝固のメカニズムとは
チョーザックリいうと、出血ドバドバ、キャー、血小板集合ー
ぎゅー(血液凝集)、カチコチ(血液凝固)、サラー(線溶)
わー(/・ω・)/
2、血小板とは何ぞや
巨核芽球→巨核球→血小板大量
巨核球はDNA合成やたらするのに細胞分裂しないので、核でっかちです。
巨核球をぶちぶちつまむと血小板ができます。
(パンを細切れにして食べる女子みたいな・・・( ゚д゚))
3、血液凝集とは
血が出て、むき出しになったコラーゲンにフォンヴィレブランド因子(←名前長い)が血小板を橋渡し。血小板がつくと(`・ω・´)シャキーン活性化。
すると、血小板はフィブリノゲンをくっつけて、ほかの血小板どもを一網打尽。
皆来てー、寂しいよー(:_;)
4、血液凝固とは
次に述べる凝固因子とやらの力で、第Ⅹ因子が活性化→プロトロンビンがトロンビン→フィブリノゲンがフィブリンとなる。
そう、血小板を捕まえた網がカチコチになるのだ。
5、凝固因子とは
さて、凝固因子について説明しよう。
凝固因子は大体タンパク質で、特に第Ⅱ、Ⅸ、Ⅶ、Ⅹ因子(ゴロ合わせ:肉納豆)はビタミンKの作用で前駆物質PIVKAから作られる。
ビタミンKは口から摂取することが難しく、腸内細菌が産生する。
つまり、抗菌薬を長期間とり、腸内が乱れると出血しやすくなるのだ。
6、血液凝集凝固の制御
血液凝集では、プロスタサイクリンが「凝集させない」( ̄д ̄)
トロンボキサンA₂が「がはは、凝集するぜ」(; ・`д・´)とバチバチしてる。
ちなみにアスピリンはプロスタサイクリン側で、脳梗塞や心筋梗塞の予防に使用されている。
ちな、血液凝固ではプロテインC、アンチトロンビンⅡ、組織因子系インヒビターによって、病的血栓の形成が阻害されている。(雑)
7、線溶とは
フィブリンによって血栓ができても、ずっと固まっていると邪魔なので(´・ω・)消そうww、と思い始める。
組織プラスミノゲンアクチベーターがプラスミノゲンをプラスミンに変え、プラスミンが血栓を壊し始める。
血栓が壊れたころには、血管壁が元通り。
めでたし、めでたし。
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